このストップウォッチの時間の測り方
オンラインのストップウォッチには「100分の1秒ごとに数字を1増やす」方式が多く、ブラウザが忙しいときやタブが裏に回ったときに更新が遅れ、表示が実際の時間より遅れてしまいます。このページは別の方式です。スタートを押した時刻を覚えておき、画面を更新するたびに「現在時刻 − 開始時刻」を計算して表示します。更新が何回か抜けても、次の更新で正しい値に戻るので誤差がたまりません。停止してから再開した場合は、それまでの累計に新しい区間を足します。
時刻の取得にはコード上Date.now()(端末のシステム時計、ミリ秒単位)を使っています。単調増加するperformance.now()ではありません。そのため、計測中にOSが時刻を手動変更・補正した場合は、理屈の上では値が飛ぶことがあります。ふだんの用途ではほとんど気になりませんが、公式な計測には向かない理由のひとつです。
表示は100分の1秒ですが、画面の更新は約30ミリ秒ごとなので、最後の桁は目で読むための数字であり、計測機器のような精度ではありません。ボタンを押す指の反応だけで通常0.1〜0.3秒ほどずれるため、秒単位の時間管理や、自分の記録どうしの比較に向いています。公式記録や証拠としては使わないでください。
カウントダウンの精度
タイマーも同じ考え方です。スタート時に終了予定時刻 = 現在 + 残り時間を保存し、250ミリ秒ごとに「終了予定時刻 − 現在」を切り上げて残り秒数を表示します。ブラウザは裏のタブのタイマー呼び出しを間引くことがありますが、終了時刻から計算しているので、タブに戻ったときに正しい残り時間が表示されます。カウント中は残り時間がタブのタイトルにも出ます。ただし、スマホの画面が消えたり、メモリ整理でブラウザがタブを破棄したりするとアラームが鳴らないことがあります。大切な予定や服薬の通知には、端末の標準アラームも併用してください。
ラップとスプリットの読み方
ラップを押すと2つの数字が記録されます。スプリット(区間)は直前のラップから今回までの時間、累計はスタートからの総時間です。トラックなら区間が1周の記録、累計が走り始めからの時間です。ラップが3つ以上になると、最速の区間が緑、最遅の区間が赤で表示され、ペースが乱れた場所がわかります。記録コピーは、番号・区間・累計をタブ区切りでコピーするので、メモや表計算にそのまま貼れます。ラップの数に上限はありませんが、押すたびに一覧を描き直すため、数千件になると動作が重くなる場合があります。ラップは動作中のみ記録でき、一覧は新しい順です。
計算例1: 400mトラック5周のペース分析
400mトラックを5周(2,000m)走り、区間が92.4秒、90.1秒、91.8秒、93.5秒、89.7秒だったとします。累計は92.4 → 182.5 → 274.3 → 367.8 → 457.5秒(7分37.5秒)。平均区間は457.5 ÷ 5 = 91.5秒で、1kmは400mの2.5倍なので平均ペースは91.5 × 2.5 = 228.75秒、つまり1kmあたり約3分48.8秒です。最速は5周目の89.7秒、最遅は4周目の93.5秒で、差は3.8秒。4周目で失速して最終周で上げたパターンなので、序盤を少し抑えるとばらつきを減らせます。
400m 1周の記録 → 距離別ペース換算表
| 1周(400m)の記録 | 1km換算ペース | 5km予想(同じペースを保てた場合) |
|---|---|---|
| 1:00.0 | 2:30.0 | 12:30.0 |
| 1:10.0 | 2:55.0 | 14:35.0 |
| 1:15.0 | 3:07.5 | 15:37.5 |
| 1:20.0 | 3:20.0 | 16:40.0 |
| 1:30.0 | 3:45.0 | 18:45.0 |
| 1:40.0 | 4:10.0 | 20:50.0 |
| 1:50.0 | 4:35.0 | 22:55.0 |
| 2:00.0 | 5:00.0 | 25:00.0 |
表は「1周 × 2.5 = 1km」「× 12.5 = 5km」の式でビルド時に計算した値です。実際には距離が伸びるほど同じペースを保ちにくく、これより遅くなるのが一般的です。ペースの換算はランニングペース計算機も使えます。
計算例2: 分と秒を総秒数にする
タイマーは入力を総秒数に直します。総秒数 = 分 × 60 + 秒です。3分20秒は3 × 60 + 20 = 200秒、12分45秒は12 × 60 + 45 = 765秒。秒の欄に90のように59を超える値を入れてもエラーにせず、繰り上げて処理します(0分90秒 = 1分30秒)。上限は999分59秒(約16.7時間)です。
| 時間 | 総秒数 | ミリ秒 |
|---|---|---|
| 0分30秒 | 30 | 30,000 |
| 1分30秒 | 90 | 90,000 |
| 3分 | 180 | 180,000 |
| 5分 | 300 | 300,000 |
| 10分 | 600 | 600,000 |
| 15分 | 900 | 900,000 |
| 25分 | 1,500 | 1,500,000 |
| 1時間 | 3,600 | 3,600,000 |
使いどころ
- 筋トレのセット間休憩: 高重量なら2〜3分以上、中程度の強度なら1〜2分がよく使われますが、種目や体力で調整してください。1分・3分のプリセットが便利です。
- 料理: 麺・卵・蒸し物は1分の違いで食感が変わります。レシピの時間を入れてスタートし、終了音を合図にします。
- 勉強・仕事: 25分プリセットで集中ブロックを作れます。作業と休憩を自動で切り替えたいならポモドーロタイマーが向いています。
- スピーチ練習: 発表時間をタイマーに設定し、ストップウォッチのラップでスライドごとの所要時間を記録すると、長くなる箇所がわかります。
- 日付までのカウント: 数日〜数週間先の予定はD-Day カウントダウン計算機が適しています。
よくある間違いと限界
- ラップと停止の混同: ラップは時計を止めず、途中経過を記録するだけです。止めるには「ストップ」を押します。停止中はラップを記録できません。
- リセットで全消去: 時間とラップがすべて消えます。必要なら先に「記録をコピー」を。ページの再読み込みでも消えます(サーバーやブラウザには保存しません)。
- 音が鳴らない: マナーモードやブラウザの自動再生制限で鳴らない場合があります。画面の「時間になりました!」の表示とタブのタイトル変化も確認してください。
- ショートカット: スペースキーで開始/停止、Lキーでラップですが、数値欄・選択欄・ボタンにフォーカスがあるときは働きません。マウスでボタンを押した直後はフォーカスがボタンに残るので、ページの空白をクリックしてから使ってください。
- ミリ秒精度には不向き: 陸上・水泳の公式記録のように1000分の1秒が必要な場合は専用機器が必要です。
測定結果の活かし方
記録は貯めて比べてこそ価値が出ます。同じコース・同じ手順で毎週測れば1か月の伸びがわかり、最速と最遅のラップ差を縮めるのはペース配分の練習になります。仕事では「実際に何分かかったか」を記録すると次の見積もりが現実的になります。たとえば1時間と見積もった資料作成が100分かかったなら、似た作業では最初の見積もりの約1.7倍を見込む(100 ÷ 60 ≒ 1.67)といった補正ができます。
よくある質問
別のタブを開いてもタイマーは動き続けますか?
はい。時計から計算しているので裏にいても時間は進みます。ただし裏では画面更新が遅くなり、スマホで画面が消えたりタブが破棄されたりすると通知が遅れる、または鳴らないことがあります。
ラップは何件まで記録できますか?
コード上の上限はありません。リセットですべて消え、新しいラップが一覧の上に来ます。
ストップウォッチとタイマーを同時に使えますか?
はい、独立して動きます。ストップウォッチで全体を測りながら、タイマーで休憩時間を計れます。
停止して再開すると時間は続きますか?
はい。停止時点までの累計を保持し、再開するとそこから進みます。0に戻すにはリセットを押します。
100分の1秒表示はどのくらい正確ですか?
端末の時計から計算するため長時間でも誤差はたまりませんが、約30ミリ秒の更新間隔と人間の反応時間があるので、体感の精度は0.1秒前後と考えるのが安全です。