この関数電卓は、四則演算に加えて、三角関数と逆三角関数、常用対数と自然対数、平方根、べき乗、階乗、パーセント、絶対値、定数 π と e を、1つの式入力欄で扱えます。 数字と演算子を1つずつ押すのではなく、2*(3+sin(30))^2 のように式全体を書いて Enter を押すので、計算の順序を目で確認しながら修正できます。 数学・物理の宿題、工学系のちょっとした検算、複利計算、角度変換の確認などに向いています。直近5件の計算がキーパッドの下に残り、最新の結果はクリップボードにコピーできます。
できること
- 三角関数:sin、cos、tan と逆関数(sin⁻¹、cos⁻¹、tan⁻¹ のボタンは入力欄に asin(、acos(、atan( を挿入します)。右上のボタンで DEG(度)と RAD(ラジアン)を切り替えます。
- 対数:log は底10の常用対数、ln は底 e の自然対数です。引数は0より大きい必要があります。
- べき乗と根:x² ボタン、∛ ボタン(^(1/3) を挿入)、√ ボタン。任意のべき乗 xy はキーボードで
^を入力します(例:2^10)。 - その他:n!(0以上の整数のみ)、%(直前の値を100で割る)、abs(絶対値)、π、e、かっこ、直前の結果を呼び出す Ans。
演算の順序と入力のルール
式は次の優先順位で解釈されます。上の行ほど先に計算されます。
| 順位 | 演算 | 例と結果 |
|---|---|---|
| 1 | かっこ、関数の引数 | (2+3)*4 = 20 |
| 2 | ! と %(後置) | 3! = 6、50% = 0.5 |
| 3 | べき乗 ^(右から) | 2^3^2 = 2^9 = 512 |
| 4 | 符号のマイナス | −2^2 = −4(べき乗が先) |
| 5 | 乗算 *、除算 / | 8/2*3 = 12(左から) |
| 6 | 加算 +、減算 − | 1+2*3 = 7 |
省略された掛け算は認識しません。2π は 2*π、3(4+1) は 3*(4+1) と書いてください。 関数名の後には必ずかっこが必要で、sin(30) は使えますが sin30 は使えません。英字の e は常にネイピア数(2.718…)として扱うため、2e3 のような指数表記は使えず、2*10^3 と書きます。
DEG と RAD、代表的な角度の値
180° = π ラジアンで、ラジアン = 度 × π ÷ 180 です。同じ sin(30) でも、DEG モードでは 0.5、RAD モードでは約 −0.988 になるため、モードの確認が最も大切です。 下の表は、電卓と同じ規則(有効数字12桁、絶対値が 1e−10 未満は 0)でビルド時に計算した代表的な角度の値です。
| 角度(DEG) | sin | cos | tan |
|---|---|---|---|
| 0° | 0 | 1 | 0 |
| 30° | 0.5 | 0.866025403784 | 0.57735026919 |
| 45° | 0.707106781187 | 0.707106781187 | 1 |
| 60° | 0.866025403784 | 0.5 | 1.73205080757 |
| 90° | 1 | 0 | 定義されない |
| 180° | 0 | -1 | 0 |
逆三角関数の結果は、DEG モードでは度、RAD モードではラジアンで返ります。asin(0.5) は DEG で 30、RAD では約 0.5236 です。asin と acos の引数は −1〜1 の範囲に限られます。
階乗の参考表
n! は1から n までの整数の積で、0! は1と定義されます。増え方が非常に速く、20! は約 2.4×10¹⁸ です。この電卓で扱える最大は 170! で、171! は倍精度の最大値(約 1.8×10³⁰⁸)を超えます。
| n | n! |
|---|---|
| 0 | 1 |
| 1 | 1 |
| 2 | 2 |
| 3 | 6 |
| 4 | 24 |
| 5 | 120 |
| 6 | 720 |
| 7 | 5,040 |
| 8 | 40,320 |
| 9 | 362,880 |
| 10 | 3,628,800 |
| 12 | 479,001,600 |
| 15 | 1,307,674,368,000 |
| 20 | 2,432,902,008,176,640,000 |
表は正確な整数ですが、電卓は結果を有効数字12桁に丸めるため、20! は 2432902008176640000 ではなく 2432902008180000000 と表示されます。
検算した計算例
- 複利計算。100万円を年5%で10年運用すると、
1000000*1.05^10= 1628894.62678 で、約162万8,895円です。年利は仮の数値で、実際の商品は条件や手数料によって異なります。 - 直角三角形の斜辺。底辺3、高さ4なら
sqrt(3^2+4^2)= 5 です。 - 角度の復元。DEG モードで
asin(0.5)は 30、atan(1)は 45 です。 - 対数。
log(1000)= 3、ln(e^2)= 2、log(2)≈ 0.301029995664。底の変換もln(8)/ln(2)= 3 のようにできます。 - 恒等式の確認。DEG モードで
sin(45)^2+cos(45)^2= 1 になります。違う値なら RAD モードのままかもしれません。 - 組合せの手計算。
5!/(2!*3!)= 10 で、5個から2個を選ぶ組合せの数です。
式の評価のしくみ
この電卓は JavaScript の eval のような手軽な方法は使っていません。入力された文字列を数・名前・演算子に分け、上に挙げた関数だけを理解する小さな構文解析の仕組みで評価します。 未知の単語や余計な記号はエラーとして拒否されます。処理はすべてブラウザ内で行われ、入力した式がサーバーに送信されることはありません。
精度と限界
- 浮動小数点。コンピューターは数を IEEE 754 の倍精度で保持し、有効桁は約15〜17桁です。そのままだと
0.1+0.2は 0.30000000000000004 になりますが、この電卓は結果を有効数字12桁に丸めるので 0.3 と表示します。また絶対値が 1e−10 未満なら 0 とするため、sin(180)は 1.2e−16 ではなく 0 と表示されます。極端に小さい値を扱う計算では、この整形が結果に影響することがあります。 - 大きな整数。253(約 9.007×10¹⁵)を超える整数はすべてを正確には表せず、12桁の丸めもあるため、
2^53+1は 9007199254740000 と表示されます。厳密な大きな整数の計算には向きません。 - 定義されない計算。0での除算、tan(90°)、負数の平方根や対数(および 0 の log・ln)、−1〜1 の範囲外の asin・acos はエラーを表示します。複素数には対応していないため、−8の実数の3乗根が存在しても
(-8)^(1/3)は「計算できない」となります。 - パーセント。% は直前の値を100で割るだけです。
200+10%は 210 ではなく 200.1 です。10%増しにするには200*(1+10%)または200*1.1と入力します。 - RAD モードの tan。π/2 のような値は正確に保持できないため、
tan(π/2)は本来定義されないのに非常に大きな数が返ります。 - 非対応の機能。グラフ、行列、微積分、統計関数はありません。平均や標準偏差は統計計算機をご利用ください。
よくある間違い
- DEG/RAD ボタンを確認せずに sin や cos を計算する。
-2^2を4と期待する。べき乗が先なので −4 になります。4にしたいなら(-2)^2と書きます。- かっこや定数の前の掛け算記号を省略する。
- 丸められた表示結果を、厳密な値だと思い込む。
よくある質問
DEG と RAD の違いは何ですか?
DEG(度)は1周を360度とする一般的な角度の単位で、RAD(ラジアン)は1周を2πとする数学・工学で標準的な単位です。sin、cos、tan とその逆関数はモードによって結果が変わるため、計算前に上部のボタンを必ず確認してください。
キーボードから直接入力できますか?
はい。入力欄をクリックして式を入力し、Enter で計算します。関数は sin( や log( のようにかっこ付きで入力し、べき乗は ^ を使います。
結果が「エラー」と表示されます。
かっこの不一致、関数のかっこ忘れ、掛け算記号の省略、0での除算など、式が不正または定義されない場合です。入力欄の上の行に理由が表示されるので、その部分を直してください。
log と ln はどう違いますか?
log は底が10の常用対数、ln は底が e(約2.71828)の自然対数です。log(1000) = 3、ln(e) = 1 です。底の変換は、底 b の x の対数 = ln(x) ÷ ln(b) で計算できます。
大きな数はどのように表示されますか?
1e+21 のような指数表記は再入力できないため、入力欄には桁をすべて展開して表示します。結果が約 1.8×10³⁰⁸ を超えると表現できない旨が表示されます。階乗は 170! まで計算できます。