老後資金計画全体の中でどう位置づけるか
リバースモーゲージは通常、企業年金や個人の退職貯蓄、その他の投資と並ぶ、老後収入計画の一部にすぎません。多くの場合、退職後に保有する資産の中で最も大きな割合を占める自宅の資産価値を、転居せずに収入へ変える手段であるため、単純に自宅を売却してダウンサイジングする選択肢や、他の収入源でどこまで老後資金をまかなえるかと比較して検討する価値があります。
一般的な情報であり、金融助言ではありません
このページはリバースモーゲージを一般的な金融の概念として説明するものであり、金融助言ではありません。加入年齢、住宅評価額の上限、想定される毎月の受取額、金利などの具体的な数値は国・提供機関・制度によって異なり、制度改定に伴って随時変わります。判断する前に、必ず制度の提供機関や資格を持つファイナンシャルアドバイザーに最新の正確な条件を直接確認してください。
考え方を確かめるための具体的なシナリオ
72歳の夫婦で、4000万円の自宅があり、住宅ローンはなく、年金は控えめ、預貯金は生活費の約8年分とします。リバースモーゲージで極度額を設定すれば余裕は延びますが、固定資産税や保険、修繕費は引き続き自分たちで負担します。自宅が海外に住む娘さんに引き継がれる予定なら、残高が増えていくこと、将来売却が必要になる可能性があることを事前に伝えておく必要があります。数年内に介護付きの施設へ移る予定があるなら、初期費用が大きい契約は割に合わないかもしれません。数字は仮のもので、確認すべき問いを示すためのものです。
注意すべき点と身を守る方法
契約を急がせる、年金保険など他の商品とセットにする、家族や相談窓口に話すことを勧めない、といった勧誘には注意してください。窓口の相談を利用し、見積もりは書面で受け取り、少なくとも二社を比較しましょう。配偶者が契約者になっていない場合は、契約者が先に亡くなったときに配偶者がどうなるかを必ず確認してください。制度によって配偶者の扱いは異なります。
よくある質問
リバースモーゲージに加入すると住宅の所有権はなくなりますか?
いいえ。リバースモーゲージは住宅を担保として提供するものであり、所有権はそのまま契約者本人に残ります。契約条件が続く限り、その家に住み続けることができます。
加入後に住宅価格が大きく上昇したら損ではないですか?
売却していた場合と比べると、相対的に損をしたと感じることはあり得ます。ただし住宅価格が下落する局面ではノンリコースの仕組みのおかげで有利に働くため、単純な損得ではなく、自分の計画や見通しと照らし合わせて判断すべき点です。
残高が自宅の価値を上回ったら、家を取られますか?
本当にノンリコース型なら、回収は自宅の価値が上限となり、不足分を本人や相続人が負担することはありません。ただし民間商品は条件が異なる場合があるため、書面で確認してください。
介護施設に入ることになったらどうなりますか?
一般に、最後の契約者が自宅を主たる住まいとして使わなくなった時点で返済期限が来ます。一時的な入院や入所と、恒久的な転居の扱いは契約の文言で異なります。
所有権や固定資産税の負担はどうなりますか?
所有権は契約者本人に残り、固定資産税、保険、修繕は引き続き自己負担です。支払いを怠ると契約違反になることがあります。
公的な給付に影響はありますか?
受け取り方や給付の種類によって影響する可能性があります。受け取った資金を預金に置いておくと、資産を基準とする制度で考慮されることがあります。受け取る前に自治体の窓口で確認してください。