「市場に勝てない」ことがむしろセールスポイントになった理由
多くの学術研究や長期の運用成績データによれば、手数料控除後で見ると、かなりの割合のアクティブ運用型ファンドがベンチマークとする指数に長期的に勝ち続けることは難しいとされています。たとえばS&Pが公表するSPIVAでは、2024年末時点で、米国の大型株のアクティブファンドの65%が1年間でS&P500を下回り、2024年12月までの15年間では、過半数のアクティブ運用が指数を上回った分類はありませんでした。これは「市場に勝とうとせず、市場平均に近い成績を目指す」というインデックスファンドの立ち位置が、この数十年で個人投資家の間で受け入れられてきた重要な理由のひとつです。ただし、全てのアクティブファンドが負けるという意味ではなく、事前に勝つファンドを選ぶのが難しいということです。
インデックスファンドを選ぶ際に注意すべき細部
手数料の高低以外にも、同じ指数に連動する異なるファンドの間で、トラッキングエラー、純資産総額、流動性、複製方法(完全法かサンプリング法か)などに差が生じることがあります。こうした細部も長期保有の実際の体験に影響するため、信託報酬だけを比較して判断しないようにしましょう。また、時価総額加重の指数では一部の巨大企業の比率が大きくなりやすく、業種の構成も時とともに変わる点も確認しておくとよいでしょう。
成績を左右するのは商品だけでなく行動
投資家が実際に得るリターンは、ファンドの成績だけでなく、いつ買い、いつ売るかにも左右されます。下落局面で市場から退出し、上昇後に戻ってくる行動は、損失を確定させがちです。逆に下落局面でも積立を続けた人は、安い価格で買い増せる利点があります。インデックスファンドには運用者を疑う必要がない分、この規律を保ちやすい面がありますが、慌てて売ってしまうことまでは防げません。どの程度の下落なら売らずに耐えられるかをあらかじめ考え、株式と債券の比率を決めておきましょう。
一般的な情報であり投資助言ではありません
本ページの内容は一般的な情報提供を目的としたもので、特定の商品の購入を勧めるものではありません。制度や税率、手数料は変わることがあり、個人の状況によって適切な選択は異なります。具体的な判断の前には、目論見書などの公式資料を確認し、必要に応じて専門家に相談してください。
よくある質問
インデックスファンドにリスクはまったくないのですか?
そうではありません。インデックスファンドも連動する指数の値動きに応じて変動し、市場全体が下落する局面では同様に損失が生じます。「分散投資」「低コスト」は一部の特定リスクを減らすだけで、リスクがないことを意味しません。
インデックスファンドを積立投資すれば必ず利益が出ますか?
そうとは限りません。積立投資は資金を投じる方法のひとつにすぎず、買付時点ごとのコストをある程度平準化する効果はありますが、最終的なリターンは投資先市場の長期的なパフォーマンスに左右されます。連動する指数が長期的に下落または横ばいで推移した場合は、積立投資でも損失や期待を下回るリターンになる可能性があります。
いくらから始められますか?
証券会社や商品によっては、月100円や1,000円といった少額から積立ができる場合があります。具体的な最低金額は商品や金融機関ごとに異なるので、口座を開く前に確認してください。
全世界株式型と米国株式型のどちらがよいですか?
どちらが正しいという答えはありません。全世界型は多くの国に分散できる一方、米国型は特定の国への集中度が高くなります。ご自身の目標とリスク許容度、そして為替の影響を踏まえて、納得できるほうを選んでください。