「整える」ブラシと「形作る」ブラシを分けて考える
新しいブラシを選ぶ前に、髪を「なめらかに整える」ことと「形を作る」ことは別の目的だと意識すると選びやすくなります。パドルブラシやクッションブラシのような平たいタイプは前者が得意で、少ない力で髪表面をつややかに整えられます。一方ロールブラシ、ベントブラシ、デンマンブラシは後者が得意で、筒の太さや風の通り方、毛の間隔によって仕上がりが変わります。1本で両方を完璧にこなすブラシは少ないため、多くの人が用途別に複数本を使い分けています。
濡れた髪を傷めずにほぐす方法
髪は濡れているときが最も弱く、水を含んで髪の内部がわずかに膨張するため、引っ張られる力に弱くなります。目の粗いコームやデンマンブラシのようなブラシで、毛先から少しずつ根元に向かって絡まりをほぐしていく方が、細かい毛のブラシで根元から一気にとかすよりも髪への負担がずっと少なくなります。絡まりに当たったときは、その上の髪を片手で軽く持って頭皮に力が伝わらないようにし、指やコームの先で絡まりを先にゆるめてからとかすと安心です。
ロールブラシでのブローの基本手順
まず髪を8割ほど乾かしてから始めます。びしょ濡れの髪にロールブラシを当てても、引っ張るだけになりやすいからです。根元を指でラフに乾かし、髪を数段に分けて上の毛はクリップでよけておきます。ブラシの幅以内の毛束を取り、根元近くにブラシを入れ、ゆっくり回転させながら根元から毛先へ向けて風を当てるとキューティクルが整います。風は頭皮ではなく毛の流れに沿って当てましょう。毛先まで来たら内巻きか外巻きに巻き、数秒温めてから、温かいうちに毛束を外します。冷めてから触ると形が長持ちします。
よくあるブラッシングの失敗
長く絡まった髪を根元から一気にとかすのが、切れ毛の最も多い原因です。必ず毛先から始めましょう。汚れたブラシを使い続けると、古い整髪料や皮脂が清潔な髪に移ってしまいます。また、ドライヤーを近づけすぎたり、すでに熱くなった髪にロールブラシを当て続けたりすると、摩擦に加えて熱によるダメージも重なります。「夜に100回ブラッシングすると髪が健康になる」という昔からのアドバイスも、髪の健康を高める方法としては裏付けがなく、回数が増えれば摩擦も増えます。絡まりをほぐして皮脂をなじませる程度で十分です。
ブラシだけでは解決しない悩み
ブラシを変えることで乱暴な扱いによる切れ毛は減らせますが、目立つ薄毛、部分的な脱毛、かゆみ・フケ・痛みの続く頭皮の悩みは、ブラシでは解決できません。急に抜け毛が増えたり、頭皮の違和感が続いたりする場合は、皮膚科などの専門医に相談してください。本ページは一般的な情報であり、医学的な助言ではありません。
よくある質問
濡れた髪にはどんなブラシを使えばいいですか?
濡れた髪は最も傷みやすい状態のため、硬いブラシで一気にとかすと切れ毛の原因になります。デンマンブラシのような目の粗いデタングリング専用ブラシで、毛先から少しずつ絡まりをほぐしていく方法がおすすめです。
ブラシはどのくらいの頻度で買い替えるべきですか?
決まった買い替え時期はありませんが、毛先が曲がったり割れたり、クッション部分にひびが入り始めたら、頭皮への刺激が増えるサインなので買い替えを検討するとよいでしょう。
豚毛ブラシは濡れた髪に使えますか?
おすすめしません。豚毛は柔らかい一方で密に植えられているため、濡れた髪では引っ張りやすくなります。濡れた髪にはコームやデタングリングブラシを使い、豚毛ブラシは乾いた髪のつや出し用にしましょう。
ロングヘアの毎日のブラッシングにはどれが向いていますか?
ストレートからゆるいウェーブのロングヘアなら、パドルブラシかクッションブラシが使いやすいです。広い面で少ないストロークで整えられます。毛先が絡まりやすい場合は、最後にデタングリングブラシで毛先から上へ向かってほぐしてください。
ロールブラシのサイズはどう選べばよいですか?
作りたいカールの大きさに近い太さを選ぶのが目安で、髪の長さも考慮します。ショートヘアは巻き付けられるように細めのバレル、肩より長い髪は中〜大サイズが扱いやすいです。表示サイズは毛を含んだ寸法のことも多く、実際の筒は表示より細い場合があります。