どんなときに使うツールか
輸入車のカタログにはL/100km、アメリカの自動車サイトにはmpg、国内のカタログにはkm/L(WLTCモードなど)と、 燃費の書き方は地域ごとにばらばらです。そのままでは数字を並べて比べられません。このツールは入力した値を 4通りの表記へ同時に換算し、どう計算したかを1行で表示します。海外の試乗レビューを読むとき、並行輸入や 中古の輸入車を検討するとき、海外サイトの燃費を日本の感覚に直したいときに役立ちます。
単位の向きに注意
km/Lとmpgは「燃料1単位で何km(マイル)走れるか」を表すので、数値が大きいほど燃費が良くなります。 一方L/100kmは「同じ距離を走るのに燃料がどれだけ必要か」を表すので、数値が小さいほど良い車です。 たとえば5L/100kmの車は8L/100kmの車より燃費が優れています。向きが逆の単位を混ぜて順位をつけてしまう のが最も多い勘違いなので、比較する前に必ず1つの単位へそろえてください。
L/100kmには足し算しやすいという利点もあります。燃料消費量は走行距離に比例するので、消費率が半分になれば 同じ距離の燃料は半分になります。mpgやkm/Lでは同じ感覚が通用せず、10mpgから20mpgへの改善は、30mpgから 40mpgへの改善よりずっと多くの燃料を節約します。同じ「+10mpg」でも効果が違う点に注意しましょう。
換算式と定義値
- km/L → L/100km: 100 ÷ (km/L)。逆方向も同じ式です(互いに逆数の関係)。
- mpg(米国) → km/L: mpg × 1.609344 ÷ 3.785411784
- mpg(英国) → km/L: mpg × 1.609344 ÷ 4.54609
- 定義値: 1マイル = 1.609344km、米国ガロン = 3.785411784L、英国(ヤードポンド法)ガロン = 4.54609L
- 目安: mpg(米国) × L/100km ≒ 235.2、mpg(英国) × L/100km ≒ 282.5
英国ガロンは米国ガロンより約20%大きい(4.54609 ÷ 3.785411784 ≒ 1.201)ため、同じ車でも英国式mpgのほうが 大きな数字になります。単に「mpg」とだけ書かれた情報は、どちらの国のものか確かめないと意味が定まりません。 このツールは両方を入力単位に選べ、結果にも両方を表示します。
km/L基準の早見表
| km/L | L/100km | mpg(米国) | mpg(英国) |
|---|---|---|---|
| 5 | 20.00 | 11.8 | 14.1 |
| 8 | 12.50 | 18.8 | 22.6 |
| 10 | 10.00 | 23.5 | 28.2 |
| 12 | 8.33 | 28.2 | 33.9 |
| 15 | 6.67 | 35.3 | 42.4 |
| 17 | 5.88 | 40.0 | 48.0 |
| 20 | 5.00 | 47.0 | 56.5 |
| 25 | 4.00 | 58.8 | 70.6 |
上の表はページのビルド時に、前述の式と定義値で計算した数値です。
L/100km基準の早見表
| L/100km | km/L | mpg(米国) | mpg(英国) |
|---|---|---|---|
| 4 | 25.00 | 58.8 | 70.6 |
| 5 | 20.00 | 47.0 | 56.5 |
| 6 | 16.67 | 39.2 | 47.1 |
| 7 | 14.29 | 33.6 | 40.4 |
| 8 | 12.50 | 29.4 | 35.3 |
| 10 | 10.00 | 23.5 | 28.2 |
| 12 | 8.33 | 19.6 | 23.5 |
検算した計算例
- 米国サイトの「30 mpg」: 30 × 1.609344 ÷ 3.785411784 ≒ 12.75km/L。100 ÷ 12.75 ≒ 7.84L/100kmです。 同じ30でも英国式なら約10.62km/L(約9.4L/100km)で、数字は同じでも中身は別物になります。
- 欧州仕様書の「6.5 L/100km」: 100 ÷ 6.5 ≒ 15.38km/L。米国mpgでは約36.2、英国mpgでは約43.5です。
- 英国のテスト記事の「45 mpg」: おそらくインペリアルガロン基準なので、45 × 1.609344 ÷ 4.54609 ≒ 15.93km/L (約6.28L/100km)。米国式と読み違えると約19.13km/Lとなり、実際より2割ほど良い車に見えてしまいます。
- 平均燃費の落とし穴: 10km/Lで100km、20km/Lで100km走った場合、平均は15km/Lではありません。 使った燃料は10L+5L=15Lで200km走ったので、約13.33km/Lです。総距離 ÷ 総燃料量で求めます。
よくある間違いと限界
- km/Lとmpgは比例関係(1km/L ≒ 米国2.352mpg ≒ 英国2.825mpg)ですが、L/100kmは逆数なので一定の倍率では変換できません。目分量ではなく式を使ってください。
- 平均燃費は単純な算術平均ではなく、総距離 ÷ 総燃料量で求めます。
- 単位を合わせても測定方法は同じになりません。国や地域で試験サイクルや条件が異なるため、同じ車の日本の数値と欧州の数値は完全には一致しません。このツールは単位換算だけで、試験方法の差は補正しません。
- 電気自動車の電費(km/kWh)やMPGeは、燃料の体積ではなくエネルギーで比べる指標なので対象外です。
- 表示は小数第2位までの丸めです。何度も往復して換算すると、わずかな誤差が重なることがあります。
- ガソリンと軽油は1Lあたりの熱量や価格が違うため、同じkm/Lでも燃料費は同じになりません。
燃費に影響する要因と燃料費の目安
渋滞の多い市街地、冬場の暖機、エアコン、タイヤの空気圧不足、ルーフボックスや重い荷物は、いずれも燃費を 悪くします。実際の走行では、カタログ値の差より日々の条件のばらつきのほうが大きいことが多く、1km/L未満 (約2mpg)の差で車を選ぶ意味は小さいでしょう。
単位をそろえたら、月間・年間の燃料量に直して考えるのが実用的です。月1,500km走り、燃費が12km/Lなら 1,500 ÷ 12 = 125Lです。ガソリン価格を1Lあたり170円と仮定すると(実際の価格は変動するため、最新の 価格に置き換えてください)約21,250円。燃費が10km/Lなら150L、25,500円で、同じ走行でも月に約4,250円の差が出ます。
結果の活用法
候補の車をすべて自分が使い慣れた単位に換算してから比べ、さらに年間走行距離を掛けて燃料量と金額に直しましょう。 実測の燃費は燃費計算機で、距離や体積の換算は単位変換機で、電気自動車との比較の目安は電気料金計算機で確認できます。
よくある質問
英国式ガロン基準のmpgも計算できますか?
はい。入力単位で「mpg 英国式」を選ぶか、結果の「mpg(英国)」を見てください。英国ガロン(4.54609L)は米国ガロン(約3.785L)より大きいため、同じ燃費でも英国式の数値は約20%高くなります。
L/100kmは小さいほど良いのですか?
はい。100km走るのに必要な燃料量なので、小さいほど燃料消費が少ない車です。km/Lとmpgは反対に、大きいほど良くなります。
0や負の値が変換されないのはなぜですか?
燃費が0なら燃料を使っても進まない、L/100kmが0なら燃料なしで進むことになり、物理的に意味がありません。0より大きい値を入力してください。
カタログ燃費と実燃費が違うのはなぜですか?
カタログ値は決められた試験条件での測定値で、実際の燃費は運転の仕方、渋滞、気温、エアコン、タイヤの空気圧、積載量で変わります。このツールは単位を換算するだけで、そうした差は補正しません。
ハイブリッド車やディーゼル車にも使えますか?
単位換算は燃料の種類に関係なく同じです。ただし燃料費を比べるときは、燃料ごとの価格を別々に当てはめてください。プラグインハイブリッド車は電力も使うため、燃料だけの数値では実際より良く見えることがあります。