句動詞が学習者を悩ませる理由
句動詞が持つ組み合わせの意味は、個々の単語の意味とは無関係なことが多いです。「give up」は、文字どおりには「与える」とも「上」とも関係がありません。そのため、句動詞は単語ごとに分解して読み解くのではなく、まとまった意味のかたまりとして覚える必要があります。また、同じ句動詞が複数の意味を持つことも多く、「take off」が「離陸する」「脱ぐ」「急に売れ出す」と、文脈によってまったく違う意味になるのもその一例です。
分離できるかどうかが語順を左右する
「look it up」と「look up the word」のように、動詞と副詞の間に目的語を挟める分離可能な句動詞がある一方、「get along with」のように分離できないものもあります。覚えておきたい規則は、目的語が代名詞(it、them、himなど)のときは、分離可能な句動詞では必ず動詞と副詞の間に入れるという点です。「put it off」は正しく、「put off it」は誤りです。目的語が長い名詞句の場合は、句動詞の後ろに置くほうが自然な場合が多いです。辞書に「~を」の位置が示されているので、新しい句動詞は語順まで一緒に確認しましょう。
フォーマルな場面では1語の動詞に言い換える
句動詞は話し言葉や、くだけた書き言葉でよく使われます。契約書、論文、公的な通知のようなフォーマルな文章では、1語の動詞が好まれる傾向があります。例えば「put off」は「postpone」、「find out」は「discover」、「turn down」は「decline」、「set up」は「establish」と言い換えられます。ただし、言い換えるとニュアンスが少し変わることもあるので、意味が通るかを確認しながら使い分けると良いでしょう。
句動詞を効率よく覚える練習法
単語帳のように一語ずつ訳だけを覚えるより、短い例文ごと覚えるほうが定着しやすいです。自分の生活に関係する例文を1つ作り、声に出して言ってみるのがおすすめです。同じ動詞(例えばget、take、put)を含む句動詞をまとめて整理すると、動詞に付く副詞(up、out、off、onなど)がどんなイメージを持つかも見えてきます。たとえば「up」は完了や増加、「out」は外へ出る・はっきりする、「off」は離れる・終わる、といった傾向があります。ただし例外も多いので、あくまで覚えるときの手がかりとして使ってください。
よくある質問
句動詞は主にカジュアルな話し言葉で使われるのですか?
おおむねその通りです。日常の話し言葉やくだけた書き言葉では非常によく使われる一方、よりフォーマルな文章では、たとえば「put off」の代わりに「postpone」を使うといったように、1語で言い換えられる表現が好まれることが多いです。
句動詞を覚えるのに一番良い方法は何ですか?
辞書的な定義を単独で覚えるより、完結した例文の中でまとめて覚えるほうが効果的だとされています。動詞に組み合わされる特定の副詞・前置詞は、動詞そのものから予測できないことが多いためです。
「look forward to」の後に動詞を続けるときは、どうすればよいですか?
「to」が前置詞なので、動詞は-ing形にします。「I'm looking forward to meeting you.」は正しく、「I'm looking forward to meet you.」は誤りです。「be used to」「be committed to」など、前置詞のtoを含む表現でも同じ規則が当てはまります。
句動詞と前置詞付き動詞は何が違うのですか?
句動詞は動詞と副詞(または副詞と前置詞の組み合わせ)で独自の意味を作るもので、分離できるタイプもあります。前置詞付き動詞は動詞と前置詞が結びつくもので、「look at the picture」のように前置詞の後ろに目的語が来て、分離できません。ただし文法書によって分類は異なり、日常的に使うときは厳密な区別を気にしすぎなくても問題ありません。