日常会話でよく使われる英語の句動詞12選と語順のルール

句動詞は日常の英会話に頻繁に登場し、意味は個々の単語からは推測しにくいものです。ここでは、特によく使われる12の句動詞と、迷いやすい語順のルールを紹介します。

give up――あきらめる、やめる

「I won't give up on this project, even though it's difficult.(難しくても、このプロジェクトをあきらめるつもりはありません)」。「与える」や「上」といった個々の単語の意味とは結びつかず、努力をやめる、何かを手放すという意味になります。分離でき、代名詞が目的語なら「give it up」の語順になります。

figure out――理解する、解決する

「Let me figure out how this machine works before we start.(始める前に、この機械の仕組みを理解させてください)」。問題や情報をじっくり考えて、納得できるまで理解しようとするときによく使われます。分離でき、「figure it out」の形がよく登場します。

look forward to――楽しみにする

「I look forward to seeing you next week.(来週お会いできるのを楽しみにしています)」。この「to」は不定詞のtoではなく前置詞なので、後ろには名詞か動名詞(-ing形)が続き、原形動詞は続きません。「look forward to see you」は学習者によくある間違いです。

run into――偶然出会う、問題にぶつかる

「I ran into an old friend at the store.(店で昔の友人に偶然会いました)」や「We ran into a scheduling problem.(スケジュールの問題にぶつかりました)」のように、人との偶然の出会いと、予期しない障害の両方に使えます。分離できない句動詞です。

put off――先延ばしにする

「Don't put off your homework until the last minute.(宿題を土壇場まで先延ばしにしないでください)」。分離できる句動詞で、「put your homework off」のように目的語を間に挟めます。代名詞の場合は「put it off」と必ず間に入れ、「put off it」とは言いません。

bring up――話題にする、育てる

「She brought up an interesting point in the meeting.(彼女は会議で興味深い点を持ち出しました)」や「He was brought up by his grandparents.(彼は祖父母に育てられました)」のように、話題を出す意味と、子どもを育てる意味の両方があります。分離でき、「bring it up」の形になります。

get along with――うまくやっていく、仲良くする

「He gets along with almost everyone at work.(彼は職場のほとんどの人とうまくやっています)」。3語からなる句動詞で分離できず、相手は必ず「with」の後ろに置きます。

come across――偶然出くわす、~という印象を与える

「I came across an old photo while cleaning.(掃除中に古い写真に偶然出くわしました)」は偶然の発見を、「He came across as confident.(彼は自信がある印象を与えました)」は相手に与えた印象を表します。関連しつつも異なる2つの意味を持ちます。

take on――引き受ける、雇う

「She took on extra responsibilities after the promotion.(彼女は昇進後、追加の責任を引き受けました)」。仕事や挑戦を引き受ける意味のほか、「The company took on ten new staff.」のように人を雇う意味でも使われます。分離でき、「take it on」の形になります。

turn down――断る、音量を下げる

「He turned down the job offer.(彼はその仕事の申し出を断りました)」のように、提案や依頼を断る意味と、「Could you turn down the music?(音楽の音量を下げてもらえますか)」のように、音量や温度を下げる意味があります。分離でき、「turn it down」の形になります。

set up――設立する、設定する、準備する

「They set up a small business last year.(彼らは昨年、小さな会社を立ち上げました)」「I need to set up my new phone.(新しい携帯電話の設定をしなければなりません)」のように、組織を作る、機器を設定する、会議を手配するなど、幅広く使われます。名詞の「setup」も同じ綴りで1語になります。

carry on――続ける

「Please carry on with your work.(どうぞ仕事を続けてください)」。「carry on」だけで「続ける」の意味になり、続ける内容を言う場合は「carry on with ~」や「carry on doing ~」の形にします。くだけた会話では「Carry on!」だけで「そのまま続けて」の意味になります。

句動詞が学習者を悩ませる理由

句動詞が持つ組み合わせの意味は、個々の単語の意味とは無関係なことが多いです。「give up」は、文字どおりには「与える」とも「上」とも関係がありません。そのため、句動詞は単語ごとに分解して読み解くのではなく、まとまった意味のかたまりとして覚える必要があります。また、同じ句動詞が複数の意味を持つことも多く、「take off」が「離陸する」「脱ぐ」「急に売れ出す」と、文脈によってまったく違う意味になるのもその一例です。

分離できるかどうかが語順を左右する

「look it up」と「look up the word」のように、動詞と副詞の間に目的語を挟める分離可能な句動詞がある一方、「get along with」のように分離できないものもあります。覚えておきたい規則は、目的語が代名詞(it、them、himなど)のときは、分離可能な句動詞では必ず動詞と副詞の間に入れるという点です。「put it off」は正しく、「put off it」は誤りです。目的語が長い名詞句の場合は、句動詞の後ろに置くほうが自然な場合が多いです。辞書に「~を」の位置が示されているので、新しい句動詞は語順まで一緒に確認しましょう。

フォーマルな場面では1語の動詞に言い換える

句動詞は話し言葉や、くだけた書き言葉でよく使われます。契約書、論文、公的な通知のようなフォーマルな文章では、1語の動詞が好まれる傾向があります。例えば「put off」は「postpone」、「find out」は「discover」、「turn down」は「decline」、「set up」は「establish」と言い換えられます。ただし、言い換えるとニュアンスが少し変わることもあるので、意味が通るかを確認しながら使い分けると良いでしょう。

句動詞を効率よく覚える練習法

単語帳のように一語ずつ訳だけを覚えるより、短い例文ごと覚えるほうが定着しやすいです。自分の生活に関係する例文を1つ作り、声に出して言ってみるのがおすすめです。同じ動詞(例えばget、take、put)を含む句動詞をまとめて整理すると、動詞に付く副詞(up、out、off、onなど)がどんなイメージを持つかも見えてきます。たとえば「up」は完了や増加、「out」は外へ出る・はっきりする、「off」は離れる・終わる、といった傾向があります。ただし例外も多いので、あくまで覚えるときの手がかりとして使ってください。

よくある質問

句動詞は主にカジュアルな話し言葉で使われるのですか?

おおむねその通りです。日常の話し言葉やくだけた書き言葉では非常によく使われる一方、よりフォーマルな文章では、たとえば「put off」の代わりに「postpone」を使うといったように、1語で言い換えられる表現が好まれることが多いです。

句動詞を覚えるのに一番良い方法は何ですか?

辞書的な定義を単独で覚えるより、完結した例文の中でまとめて覚えるほうが効果的だとされています。動詞に組み合わされる特定の副詞・前置詞は、動詞そのものから予測できないことが多いためです。

「look forward to」の後に動詞を続けるときは、どうすればよいですか?

「to」が前置詞なので、動詞は-ing形にします。「I'm looking forward to meeting you.」は正しく、「I'm looking forward to meet you.」は誤りです。「be used to」「be committed to」など、前置詞のtoを含む表現でも同じ規則が当てはまります。

句動詞と前置詞付き動詞は何が違うのですか?

句動詞は動詞と副詞(または副詞と前置詞の組み合わせ)で独自の意味を作るもので、分離できるタイプもあります。前置詞付き動詞は動詞と前置詞が結びつくもので、「look at the picture」のように前置詞の後ろに目的語が来て、分離できません。ただし文法書によって分類は異なり、日常的に使うときは厳密な区別を気にしすぎなくても問題ありません。