複利とは
複利は、元本だけでなく、すでについた利息にも利息がつく計算方法です。単利は元本にだけ利息がつくため毎年の増加額が一定ですが、複利は利息が積み上がった分だけ計算のもとになる金額が大きくなり、増加額が年々大きくなります。 期間が長いほど、利率が高いほど、両者の差は目に見えて広がります。このページは、その効果を自分で決めた数字で試すための計算機です。実際の金融商品の運用成果を示すものではなく、投資の助言でもありません。
計算式
最終金額 = 元本 × (1 + 年利 ÷ 年間の複利回数)年間の複利回数 × 年数
たとえば年利5%で月1回の複利なら、毎月5% ÷ 12 ≈ 0.4167%の利息がつき、10年で120回繰り返されます。毎月の積立を入力した場合は、月単位で残高を積み上げて計算します。選んだ複利回数に合わせて月あたりの実効利率 (1 + 年利 ÷ 回数)回数 ÷ 12 − 1 を求め、 毎月「残高 × (1 + 月の実効利率) + 積立額」の順で計算します。積立は月末に行うものとして扱います。
単利は元本 × 年利 × 期間で求め、積立がある場合は各積立が預けられていた月数だけ単純に利息をつけます。税引後の金額は、利息の合計に入力した税率をかけた額を最後に一度だけ差し引いた値、物価を反映した現在価値は税引後の金額を (1 + 物価上昇率)年数 で割った値です。税率と物価上昇率はあなたが入力した仮定であり、実際の税制や将来の物価をこのページが把握しているわけではありません。
複利の回数による違い(1,000,000円、年利5%、10年)
| 方式 | 10年後の金額 |
|---|---|
| 単利(利息に利息がつかない) | 1,500,000円 |
| 年1回の複利 | 1,628,895円 |
| 月1回の複利 | 1,647,009円 |
| 日次の複利 | 1,648,665円 |
単利から年1回の複利にすると128,895円増えますが、年1回から日次にしても増えるのは19,770円にとどまります。 複利の間隔を細かくするよりも、利率と期間のほうが結果をはるかに大きく左右します。
利率・期間別の元本の増加倍率(年1回の複利)
元本が1倍のとき、(1 + 利率)期間で何倍になるかを示した表です。元本がいくらでも同じ倍率が当てはまります(途中の引き出しがない場合)。
| 年利 | 5年 | 10年 | 20年 | 30年 |
|---|---|---|---|---|
| 2% | 1.10× | 1.22× | 1.49× | 1.81× |
| 3% | 1.16× | 1.34× | 1.81× | 2.43× |
| 5% | 1.28× | 1.63× | 2.65× | 4.32× |
| 7% | 1.40× | 1.97× | 3.87× | 7.61× |
| 10% | 1.61× | 2.59× | 6.73× | 17.45× |
72の法則: 元本が2倍になる期間の目安
72を年利(%)で割ると、元本が2倍になるおおよその年数が分かります。暗算用の近似式で、利率が極端に低い・高い場合は誤差が大きくなります。正確な値はln2 ÷ ln(1 + 利率)です。
| 年利 | 72の法則(年) | 正確な値(年) |
|---|---|---|
| 2% | 36.0 | 35.0 |
| 3% | 24.0 | 23.4 |
| 4% | 18.0 | 17.7 |
| 6% | 12.0 | 11.9 |
| 8% | 9.0 | 9.0 |
| 10% | 7.2 | 7.3 |
| 12% | 6.0 | 6.1 |
検算した計算例
例1. 1,000,000円を年利5%・月1回の複利で10年: 1,000,000円 × (1 + 0.05 ÷ 12)120 ≈ 1,647,009円。利息は約647,009円です。同じ条件の単利では1,500,000円なので、複利の効果は約147,009円になります。
例2. 時間と利率の力: 1,000,000円を年利10%の年1回複利で30年運用すると約17,449,402円(17.4倍)になり、単利なら4,000,000円(4倍)にとどまります。 同じ元本を年利5%で30年運用すると約4,321,942円で、利率が5ポイント違うだけで結果は約4.0倍の差になります。
例3. 毎月の積立: 元本0円から毎月50,000円を年利5%・月1回の複利で10年積み立てると、積立元本の合計は6,000,000円、最終金額は約7,764,114円、利息は約1,764,114円です。 利息に20%の税がかかると仮定(あくまで例の数値で、実際の税率ではありません)すると、税額は約352,823円、税引後の受取額は約7,411,291円になります。
例4. 物価の反映: 例1の1,647,009円に、年2.5%の物価上昇を仮定すると(これも例示です)、10年後の現在価値は約1,286,641円です。名目の金額は増えても、購買力の増加はそれより小さくなります。
よくある間違いと誤解
- 「複利の回数が多ければ大きく得をする」: 表のとおり、年1回から日次への差は比較的小さく、利率・期間・途中で引き出さないことのほうがずっと重要です。
- 利率の表記の取り違え: 年利5%を月5%として入力すると結果が大きく変わります。この計算機の利率は常に年率です。
- 税引前と税引後の混同: 広告に出る利率は一般に税引前です。課税対象であれば手取りは減ります。税率欄に自分で確認した税率を入れて、税引後の金額も見てください。
- 名目と実質の違い: 物価上昇率より低い収益率は、購買力で見れば横ばいか目減りです。
- 毎年一定の収益と仮定すること: 株式や投資信託のように値動きのある資産は、平均利回りが同じでも年ごとの上下で実際の結果が変わります。
この計算機を使うべきでない場合
- 収益率が毎年変わる株式・投資信託・暗号資産などの将来価値を予測したい場合。これは固定利率の単純な試算で、収益を保証するものではありません。
- 途中の引き出し、利率の変更、商品ごとの優遇金利や中途解約の条件がある場合
- 正確な税額や手数料の反映が必要な場合。税率は商品・口座の種類・時期によって異なるため、必ず自分で確認した値を入力してください。例に出てくる20%は仮の値です。
結果の活用法
- 目標金額から逆算する: 最終金額が目標に届かなければ、積立額・期間・利率のどれを変えると効くかを一つずつ動かして試します。期間を延ばすのが最も効果的な場合が多いです。
- 年ごとの表で利息の割合を見る: 序盤は積立元本が大半ですが、後半になると1年あたりの利息が積立額を上回る時期が来ます。そこまで続けることが複利のポイントです。
- 積立商品の比較: 毎月積み立てる場合は積立定期預金利息計算機で商品条件に沿った計算ができます。
- 借入側の複利を知る: ローン利息計算機で返済額と総利息を確認できます。
- 増加率の読み替え: パーセント計算機では、たとえば10%下がったあとに元に戻すには約11.1%の上昇が必要なことなどを確かめられます。
ご利用上の注意
この計算機は固定利率を仮定した参考用の試算で、投資の勧誘や収益の保証ではありません。実際の金融商品では、利息の計算方法(日数計算、優遇金利、中途解約の扱い)や税制が異なる場合があるため、 契約前に金融機関の商品説明書を確認し、必要に応じて税務の専門家に相談してください。入力値はサーバーに送信されず、ブラウザー内だけで計算されます。
よくある質問
税金は反映されますか?
初期状態(税率欄が空)は税引前の金額です。利息にかかる税率を入力すると、利息の合計にその税率をかけた額を最後に一度だけ差し引いた税引後の受取額も表示します。課税の有無や実際の税率は商品や口座によって異なるので、自分で確認した値を入力してください。
毎月の追加積立も反映できますか?
できます。「毎月の積立額」に金額を入れると、毎月末に積み立てるものとして複利で計算します。商品ごとに利息の計算ルールがある場合の満期金額は、積立定期預金利息計算機と見比べてください。
日次の複利にするとずっと有利ですか?
いいえ。1,000,000円、年利5%、10年の場合、年1回と日次の差は約19,770円で、単利との差(約128,895円)よりずっと小さくなります。複利の回数を増やしても効果は急速に小さくなり、限界値に近づきます。
2.5年のような小数の期間を入力できますか?
0.5年単位で入力できます。内部では月数(2.5年なら30か月)に直して計算します。
物価上昇率を入力する理由は?
将来の同じ金額は、今より買えるものが少なくなります。物価上昇率を入れると、最終金額を現在の貨幣価値に換算し、購買力としての実質的な増加分を見積もれます。
収益率がマイナスの場合は?
この計算機は0%以上の利率だけを受け付けます。損失が出る場合は、パーセントの増減として別に計算してください。-10%のあとに元へ戻るには約+11.1%が必要になる、という非対称性が代表例です。
関連ツール
- 積立定期預金利息計算機: 毎月の積立の満期金額を計算
- ローン利息計算機: 返済方式ごとの返済額と総利息
- パーセント計算機: 増減率や逆算の計算
- お金の過去・未来価値計算機: 物価上昇を考慮した購買力の比較