この計算機が答えること
多くのカロリー計算機は「1日に何kcal消費するか」で終わります。このページはその先まで進み、基礎代謝量(BMR)と1日の総消費エネルギー(TDEE)を出したうえで、目標体重と期間を入れると「その日までに1日何kcal食べればよいか」を逆算し、無理のない計画かを点検します。基礎代謝そのものを詳しく知りたい方は基礎代謝量・TDEE計算機へ。目標体重が妥当か迷う場合は、先にBMI計算機や適正体重計算機で確認してください。
ここで出る数字は成人向けの一般的な推定値です。医療上の助言や食事療法の指示ではなく、医師・管理栄養士の相談の代わりにもなりません。
計算の手順
- BMR: Mifflin-St Jeorの式。男性は 10×体重(kg)+6.25×身長(cm)−5×年齢+5、女性は最後の項が −161 になります。
- TDEE = BMR × 活動係数(1.2〜1.9)。いまの体重を保つ目安のカロリーです。
- 総エネルギー変化 = |現在体重−目標体重| × 7,700kcal。体脂肪1kgを約7,700kcalとみなす、計画用の近似値です。
- 1日の増減 = 総エネルギー変化 ÷(週数×7日)。
- 1日の摂取目標 = 減量なら TDEE−増減、増量なら TDEE+増減。
最後に、摂取目標が基礎代謝量を下回っていないか、1週間の減量が体重の約1%を超えていないかを確認し、該当すれば警告を表示します。これは医学的な絶対基準ではなく、無理のある計画をふるい分けるための経験的な目安です。
活動係数ごとの違い(ビルド時に計算)
見積もりを誤りやすいのが活動係数です。基礎代謝1,500kcalを例にしたときの、各係数の1日の消費量と、基礎代謝に上乗せされる分を示します。
| 活動量 | 係数 | BMR 1,500kcalのTDEE | 上乗せ分(kcal) |
|---|---|---|---|
| ほとんど運動しない | 1.2 | 1,800 | 300 |
| 軽い運動(週1〜3回) | 1.375 | 2,063 | 563 |
| 普通の運動(週3〜5回) | 1.55 | 2,325 | 825 |
| 活発な運動(週6〜7回) | 1.725 | 2,588 | 1,088 |
| 非常に活発(毎日高強度・肉体労働) | 1.9 | 2,850 | 1,350 |
座り仕事で週に数回だけ運動する人は「普通」より「軽い」を選んだほうが実態に近いことが多く、1段階高く選ぶのが典型的な失敗です。
減量ペース別の1日の不足カロリー
7,700kcalの近似で計算した表です。ペースを2倍にすれば必要な不足分もちょうど2倍になります。
| 週あたり減量 | 1週間の不足(kcal) | 1日の不足(kcal) | 1か月の減量(約kg) |
|---|---|---|---|
| 0.25kg | 1,925 | 275 | 1.1 |
| 0.5kg | 3,850 | 550 | 2.2 |
| 0.75kg | 5,775 | 825 | 3.3 |
| 1kg | 7,700 | 1,100 | 4.3 |
一般的な減量の解説では、週0.5〜1kg程度の緩やかなペースが目安として挙げられることが多いようです。ただし体の小さい人にとって1日1,100kcalの不足は維持カロリーの半分近くになり、現実的に続けにくくなります。そのためこのツールは、kgの絶対量に加えて体重に対する割合でもペースを見ています。
検算した計算例
例A: 34歳女性・163cm・68kg・軽い運動・目標62kg
BMR = 10×68+6.25×163−5×34−161 = 1,368kcal、TDEE = ×1.375 = 1,881kcal。6kgの減量には 6×7,700 = 46,200kcal が必要です。
- 12週間: 1日550kcal不足 → 摂取1,331kcal。BMR(1,368kcal)を下回るため警告が出ます。期間を延ばすのが無難です。
- 16週間: 1日413kcal不足 → 摂取1,468kcal。BMR以上で、週約0.375kgは体重の1%以内です。
例B: 40歳男性・175cm・85kg・軽い運動・目標78kg
BMR 1,749kcal、TDEE 2,405kcal。7kgを14週間(98日)で落とすと総量53,900kcal、1日550kcal不足で、摂取目標は約1,855kcal。週0.5kgは体重の約0.6%です。
「7,700kcal=脂肪1kg」の限界
この数字は計画のための近似であり、体が正確に従うわけではありません。体重が減ると基礎代謝や活動時の消費も減るため、同じ食事量でも不足幅は徐々に小さくなります。また、減った重さには脂肪だけでなく水分や筋肉も含まれます。序盤は早く減り、その後に停滞しやすいのはこのためです。一度立てた計画を固定せず、2〜3週間ごとに体重の推移を見て摂取量を見直してください。
よくある間違いと注意点
- 活動量を高めに選ぶ: 維持カロリーが実際より大きく出て、減量が思うように進みません。運動での消費量は運動カロリー計算機で別に見積もりましょう。
- 運動で消費した分をそのまま食べる: 機器やアプリの表示は多めに出ることが多く、全部食べ戻すと不足が消えます。
- 期間を短くしすぎる: 摂取量が基礎代謝を下回ると、筋肉の減少や反動での過食につながりやすくなります。
- カロリーだけを見る: たんぱく質が足りないと減った分の中で筋肉の割合が増えます。たんぱく質摂取量計算機も参照してください。
- 体重だけで判断する: 体重が変わらなくてもウエストや体脂肪率が下がることがあります。体脂肪率計算機で推移を併せて確認しましょう。
使用を避ける、または注意が必要な場合
- 妊娠中・授乳中の方、成長期の18歳未満の方。
- 糖尿病・甲状腺疾患・腎疾患などで服薬や食事指導を受けている方。
- 摂食障害の既往がある方や、数字に過度にとらわれてしまう方。
- すでに低体重(BMIが低め)なのにさらに減量を考えている場合。
体脂肪率が極端に高い・低い人や筋肉量が多い人では、式の誤差が大きくなることがあります。どの式も個人の実際の代謝を保証するものではありません。
結果の活用方法
- 目標摂取量は1日ごとの合否ではなく、2週間の平均で守ります。朝食前など同じ条件で週2〜3回体重を記録しましょう。
- 2週間平均の変化が計画より遅いときは、100〜150kcalほどずつ調整します。一度に大きく変えないでください。
- 目標がBMRを下回るときは、期間を延ばすか、ウォーキングなど活動量で消費を補います。
- 目標に到達したら、新しい体重でTDEEを計算し直し、少しずつ維持カロリーに戻します。
ご注意
この計算機は広く使われている式に基づく参考用の推定値で、医学的助言ではありません。実際の必要量は筋肉量・遺伝・ホルモン・健康状態で変わります。持病がある場合や医療的な管理が必要な減量では、医師や管理栄養士に相談してください。入力内容はブラウザ内で計算され、サーバーには送信されません。
よくある質問
この数値は正確ですか?
いいえ。式による推定値で、実際の代謝量には個人差があります。2〜3週間の体重推移を見ながら摂取量を調整するのがいちばん確実です。
極端に少なく食べてもよいですか?
極端な制限は筋肉の減少や代謝の低下を招くことがあります。自己管理のダイエットでは、女性1,200kcal・男性1,500kcalを下回らないようにするという目安がよく紹介されます。このツールは摂取目標がBMRを下回る場合にも警告します。
目標期間を入れずに使うと何が分かりますか?
BMR、TDEE、そしてTDEEより500kcal少ない参考値が表示されます。500kcalの不足は週約0.45kgの減量に相当します(500×7÷7,700)。
増量にも使えますか?
目標体重を現在より高く入力すると、同じ方法で1日に増やす量を計算します。増えた分が筋肉か脂肪かは、トレーニングとたんぱく質の摂取に左右され、この計算では分かりません。
体重が止まったらどうすればよいですか?
体重が減ると消費も減るため、同じ摂取量では不足幅が小さくなります。新しい体重で再計算し、2〜3週間以上変化がないときだけ少しずつ調整してください。
基礎代謝だけ知りたいのですが。
式の詳細や活動係数の比較は基礎代謝量・TDEE計算機で詳しく扱っています。