自分のルーターでSQMを有効にするには
ルーターの管理画面で「ネットワーク」や「詳細設定」タブの中にある、QoS・SQM・「スマートキュー管理」といった名前のメニューを探します。見つけたら、アップロードとダウンロードの帯域上限は、契約プランの表示速度ではなく、実測した速度の85〜95%程度に設定するのがポイントです。この少しの余裕があることで、ルーターが実際にキューを管理できるようになります。現在のルーターのファームウェアにこのメニュー自体がない場合は、OpenWrtのようなオープンソースファームウェアを導入するか、最新のキュー管理アルゴリズムを搭載したルーターに買い替えるのが確実な解決策です。
pingとゲーム機のマッチング問題も関連していることがある
バッファブロートとは切り離して純粋な遅延を確認したい場合は、近くにあるよく知られたサーバーへの基本的なpingテストを行うと、負荷時のping結果と比較するための平常時の基準値がわかります。ゲーム機特有の問題として、NATタイプが制限的な場合、バッファブロートが原因でなくてもマッチングが成立しにくい、他のプレイヤーと接続できないといった似た症状が出ることがあります。キュー管理を改善してもマッチングの問題が続く場合は、次にゲーム機のNATタイプの設定を確認するのが理にかなっています。
回線事業者やプランによる違い
バッファブロートの程度は、回線の種類(光回線、ケーブル、モバイル回線など)や、自宅のルーター、事業者側の設備によって異なります。同じ速度のプランでも、設備によって負荷時の遅延が大きく変わることがあります。速度だけでなく遅延も比較したい場合は、負荷時のpingを測るテストの結果を参考にするとよいでしょう。ただし、事業者側の設備の問題はユーザー側の設定では直せない場合があります。
切り分けの順序
順番に確認するのがおすすめです。まず有線LANでつなぎ、Wi-Fiの影響を除きます。次にバックグラウンドのアップロードやダウンロードを止め、平常時のpingを測ります。そのうえで意図的に負荷をかけて負荷時の遅延を測り、差が大きければ、ルーターにSQMなどの機能があるかを確認し、実測速度の85〜95%程度で上り下りの帯域を設定します。設定は一度に一つだけ変え、前後の結果を記録すると、どの手順が効いたのかが分かります。
よくある質問
もっと速いインターネットプランに変えれば解決しますか?
スループットを上げれば回線が混雑する頻度は減るのである程度の緩和にはなりますが、根本原因である「大きすぎるバッファ」自体がなくなるわけではありません。SQMのようなキュー管理設定のほうが直接的な解決策です。
ルーターを買い替えなくても解決できますか?
最新のルーターの一部は特別な設定なしでも最新のキュー管理アルゴリズムが標準で有効になっていますが、古いルーターや通信キャリア支給のモデムにはSQM機能自体がないことが多いです。その場合は、SQMに対応したルーターへの買い替えや、対応するオープンソースファームウェアの導入が現実的な解決策になります。
ゲームをするとき、有線とWi-Fiどちらがよいですか?
一般に有線LANのほうが遅延が安定します。Wi-Fiは電波状況や他の機器の干渉の影響を受けやすいためです。ただし、バッファブロートはどちらでも起こるので、有線にしても負荷時に遅延が増える場合はSQMなどの対策が必要です。
ルーターのQoS機能をオンにするだけで直りますか?
機種によっては効果がありますが、QoSの多くは特定の端末やアプリを優先する仕組みで、遅延そのものを下げるSQMとは目的が異なります。帯域上限の設定を適切に行わないと効果が出にくい場合もあるため、メーカーの説明を確認してください。
ビデオ会議が固まるのも、バッファブロートが原因ですか?
原因のひとつになり得ます。会議の音声や映像は遅延や揺らぎに敏感なため、回線が混雑して遅延が急増すると、途切れや映像の固まりとして現れます。ただし、Wi-Fiの不調やパソコンの負荷など他の原因もあるため、切り分けが必要です。